前回は倣い加工用の型を作成したので、作った型を使ってトリマーで実際に倣い加工をしてみようと思う。
型さえあれば倣い加工も難しいもんではないし、曲線があると凝ってるように見えて良い感じになるので楽しい。
前回の型作りはこちら↓
倣い加工の流れ
製材
まずは型を材に合わせて木取りから始める。
今回使う材料はこちらのレッドオークです。
型を置いてみて必要な分の材料がとれるかざっくり確認をする。
ちなみに今回使う材料は「荒材」と呼ばれる材料を使っているけど、荒材は反りや捻じれとかが縦横無尽に入っているので、使うためには手押しカンナやプレーナー(自動カンナ)が必要になってくる。
手押しカンナやプレーナーを持ってないなら荒材には手を出さない方が無難。手カンナで平面を出すこともできるみたいだけど僕にはできないし、めっちゃ時間と体力使いそう。
ネットの木材カット販売を利用すれば、指定したサイズできれいにプレーナーがけされた材料が手に入るのでオススメ。
木材カット販売といえば「マルトクショップ」さんが有名だし、値段的にも材料の種類的にもここが一番良いとの評判。だけど僕は使ったことがないのでよくわからんのが正直なところ。
プレーナーで一皮剥いてきれいになった材料がこちら。
この材料を使って次は墨付けしていく。
墨付け
材料の上に型を置いて墨付けをしていく。
墨付けとかプロっぽいこと言ってるけど、ただ型を置いてシャーペンでなぞってるだけ。
これで型とおりの形を写しとることができた。
材料の切り出し
次は墨付けした材料を切り出していく。
僕はDIY用のバンドソーで切り出している。
とりあえず切り出せれば良いのでジグソーでも糸鋸でも問題ない。ただ、広葉樹などの硬い木材を使っているのでバンドソーだと安定してカットできるのでおすすめ。
切り出しは墨付けしたラインぴったりにカットするわけじゃなくて、ある程度ざっくり切り出す感じ。具体的には墨付けラインの1~2mm外側ぐらいをカットするイメージ。でもできるだけギリギリを攻めた方があとがラクになる。
バンドソーで切り出したのがこれ。予備も含めて念の為3個作った。
型を貼り付ける
次は切り出した材料にベニヤの型を貼り付ける。
型の貼り付けには両面テープが便利。いつもナイスタックのピンク色(しっかり貼れてはがせるタイプ)を使っていて、これがめちゃくちゃ便利。なんか両面テープって少し小学生感があるかもしれないけどDIYではめちゃくちゃ使う。常にストックしておきたいぐらい好き。さまざまな場面で役にたつ。
型を貼り付けるとこんな感じ。当たり前だけど型より材料の方が大きいので少しはみ出す。このはみ出した分をトリマーで削っていくのが倣い加工。
いよいよ倣い加工
ここまで準備ができたらいよいよ次は倣い加工にとりかかる。形になっていくのでこの工程は楽しい。
まずはトリマーのビットを選ぶわけだけど、僕はいつもこのトリマービットを使っている。
ビットの根本と先っぽの両方にベアリングがついているやつ。
これはYouTubeで教えてもらったビットで、倣い加工にはめちゃくちゃ便利。倣い加工の逆目対策には抜群でコレばかり使ってる。
アリエクスプレスで先っぽにベアリングがついたエンドミルを買って、根元のベアリングは自分で後付けしたもの。
ベアリングはamazonで買ったやつを装着。
やっぱりエンドミルは普通のビットよりめちゃ切れる。ほんとにコレなしではやってられない。
ちなみにこのエンドミルの軸径は6.35mmなので、6.35mmのコレットコーンが必要になるから注意やぞ。なぜかハイコーキの6.35mmコレットコーンはamazonでは見つからないので楽天市場で買った。
当然ベアリングの内径も6.35mmじゃないとダメ。ちなみに外径は1/2インチなので12.7mm。
倣い加工は型にベアリングを合わせてトリマーで削るように加工していく。これで型と同じラインで削ることができる。
こんな感じで合わせて削っていく。
するとこんな風に型と同じ形に削ることができる。
これを全面でやれば、型と同じ形のものができちゃう。
倣い加工については仕組みとか削り方、逆目対策とかについて別記事で詳しく書きたいと思う。
増産できる
倣い加工の良いところは型さえあれば同じものを複数つくることができる。
今回は2個作った。
当然だけどほぼほぼ同じものができた。
これが倣い加工の良いところ。型を使いまわせばいくつでも作ることができる。
【番外】失敗編
ちなみに僕は倣い加工はほとんどをトリマー手持ちでやっている。
いちおう自作のしょぼいトリマーテーブルはあるんだけど、倣い加工ではあまり使わない。トリマーテーブルの方が安定して加工できるのは間違いないんだけど、トリマーテーブルはめちゃくちゃ恐い。
今まで大きな怪我はないけど、危なかったことは何回かある。
今回もトリマーテーブルで倣い加工をしたら逆目で弾かれてめっちゃビビったし材料も裂けてしまった。予備を作っててほんとよかった。
手を回転してるビットの近くまで持っていくからほんまに恐い。
軽い気持ちで雑に使ったら手もってかれるんちゃうかってぐらい恐い。だから倣い加工ではほとんどトリマーてブルを使わない。僕には覚悟が足りないのかもしれない。結局はんぱ者なのだ。