ホームセンターで売っている材料はだいたいSPF。それか杉。間違いない。
大きなホームセンターならもしかしたらアッシュ集成材とかあるかもしれないけど、僕の住んでいる地方にそんなものはない。
ある程度DIYが本格的になってくると欲しくなってくるのが無垢の広葉樹。しかし(ウチの)ホームセンターにはない。
となるとネットで買える広葉樹の無垢材を探すことになるんだけど、DIYerでも広葉樹の無垢材を手軽に買えるショップというと「マルトクショップ」が最有力になると思われる。
カット販売という方式で指定のサイズにカットした上でプレーナーがけもしてくれるので買ってそのまま使える。
無垢材のカット販売においては樹種、価格、ユーザーインターフェースすべてにおいてマルトクショップはトップレベルの風格さえも感じる。
いままでは荒材を自分で手押しカンナ、自動カンナを使って製材してたけど、ほしい樹種があったので今回マルトクショップさんで無垢材を買ってみた。そのことと買ってみてわかった安く買うコツを書き綴ろうと思う。
無垢材を初めて買おうとしている人の参考になると嬉しい。
マルトクショップとは
木材を買おうとしたとき、だいたいはホームセンターへ行って買うと思うけど、ホームセンターには売っていない樹種が欲しくなることもあるんじゃないかな。広葉樹とか広葉樹とか。
そんなときに便利なのがネットで注文できるカット販売のショップだ。
自分が欲しい樹種を選んで必要なサイズを入力して注文すれば、正確にカットされた木材が送られてくる夢のようなサービスだ。製材する道具がないDIYerでもカット販売を駆使すれば本格的な広葉樹の家具を作ることができる。
そんな無垢材のカット販売においてトップに君臨していると思われるショップが「マルトクショップ」だ。
マルトクショップはカット販売ショップの中でも、樹種や価格において間違いなくトップレベルのお店であることは間違いない。特に価格については、他のカットショップと比べて本当に安い。
さらにユーザーインターフェースもよく考えられていて非常にわかりやすく隙が無い。
そして必要な寸法を入力すればリアルタイムで見積額が出てくるという控えめに言って神仕様。めちゃくちゃわかりやすい。
しかしそんなマルトクショップには弱点もある。そのことは後で説明しようと思う。
まずは注文の仕方から説明してみる。
マルトクショップでの注文
樹種選び
まずはマルトクショップのホームページで自分が欲しい樹種を選択する。
ちなみにマルトクショップでは無垢材の他に集成材のカット販売もしているので、集成材が好きな人にも優しい。他にも端材とかも売っている。
もし欲しい樹種が決まっていなくても、マルトクショップでは木材の性質や価格チャート、木材辞典などのコンテンツがあるので、そこで特徴を見ながら樹種を選ぶことができるのが嬉しい。読んでいるだけでもけっこう楽しかったりする。
サイズ入力
欲しい樹種が決まれば必要なサイズを入力する。
入力する箇所は
- 厚さ
- 幅(奥行き)
- 長さ
の3箇所を入力していく。
入力の単位はmmなので間違わないように注意。
幅が100mm以下なら1枚板になるけど、100mmを超えると幅はぎ材になる可能性がある。
幅はぎとは、板の幅方向に板を繋いで幅の広い板にすることをいう。本来の無垢材っていうと何も加工していない1枚板を指すかもしれないけど、幅の広い1枚板の値段はエグい。
幅はぎ材も無垢材って呼ばれている。家具屋とか行ってみ。無垢材って書いてるテーブルのほとんどは幅はぎ材やから。
オプションの入力
サイズが決まればオプションの加工を入力する。面取りやR加工を指定することができる。
面取り加工の加工種類はいろいろあって、難しい面取りはできないけど簡単な面取り加工はだいたいできる。だけど僕は面取り加工をお願いしたことはない。
あとはR加工の指定や穴あけ加工、溝加工なども必要であれば依頼することができる。
溝加工なんかも指定できるので必要なら忘れずに指定しておこう。だけど溝加工はトリマーがあれば簡単にできるので、本格的にDIYをするならぜひトリマーを買って欲しい。おもしろいから!
注文
必要なサイズやオプション加工を入力すればあとは注文するだけだ。
ページ下部の「カートに入れる」をクリックすれば注文ページに移動する。商品をさらに追加する場合は「戻って買い物を続ける」をクリックして欲しい木材を追加でカートにほりこもう。
あとは支払い方法や発送先情報を入力して注文するだけ。
ちなみに会員登録をすれば、注文時に住所等を入力しなくてもよくなるらしい。頻繁に買い物をするなら会員登録をしても良いかも。僕は会員登録していない。
少しでも安く買うためのコツ
基本的な買い方をまず紹介したけど、買うならやっぱり少しだけでも安く買いたいのが人間の性だと思う。
いろいろイジってみるとわかるけど、金額の計算は基本的には一定のルールに従って計算されているっぽいので、マルトクショップさんにとって作業効率の良い注文をすると値段が安くなる傾向になる。
その安くなる注文のコツを書いてみる。
リアルタイムで価格がわかる
マルトクショップのすごいところは、サイズやオプション加工を入力すればリアルタイムで価格がわかるところだ。
このユーザーフレンドリーな仕様はすばらしい。
このリアルタイムで価格がわかる、という仕様のおかげでどういう注文をすれば安くなるのか、ということも調べやすい。
厚さは23mmが最安
同じ幅と長さだった場合、材料は薄ければ薄い方が木材の体積が小さくなるので安くなると思うかもしれないが、否、そうではない。
結論はマルトクショップにおいて一番値段が安い厚さは23mmだ。
人気のホワイトオークを例に計算してみた。
厚さ:23mm、幅:100mm、長さ600mmで計算すると1,780円となるが、
同じ幅、長さで厚さを19mmにすると2,930円と一気に金額が1.6倍ほどになった。
23mmと20mmなら20mmの方が高いし、20mmと19mmなら19mmの方が高い。かといって薄くなれば薄くなるほど高いのかと言えばそうでもない。
23mmが最安だとして、23mm~20mmまではあんまり大きく値段は上がらない。しかし19mm以下になると価格がガッと上がる。
厚23mmと厚19mmを比べると値段差1.6倍はヤバい。
これはおそらく仕入れる木材の規格によるものじゃないかな。
やっぱりマルトクショップさんにとって加工の手間がかかるほど価格が高くなるはず。薄くするために自動カンナとかで削ったりスライスしたりする手間があるため価格が高くなるんじゃないかな。
とりあえずマルトクショップにおいては23mmが最安で19mm以下だとけっこう価格が高くなる。
設計段階でそのことを頭に入れておくと材料費を安くすることができる。
例えば設計段階で厚さ19mmの予定のものを20mmにすればけっこう安くなるし、なんやったらいっそ23mmで設計すればもっと安くなる。
もしすでに手押しカンナや自動カンナがあれば、厚さ23mmで買って自分で厚さを調整すれば安上がりだ。
マルトクショップで注文するときは、そんなことを頭の片隅におきつつ設計しよう。
ちなみの厚さ24mm以上に厚くなる分には、普通に値段があがるのであまり気にせずに必要な厚さの材料を注文すれば問題ない。
厚さ以外のサイズについては、あまり明確なコツがわからなかったので、難しいことを考えずに正直に必要なサイズを買えば良いと思われる。(何か安く買うコツがあれば教えてください)
ジャストカット無し
見落としがちなのがこの「ジャストカット無し」注文。
オプションのところにある。
マルトクショップは基本的に指定したサイズぴったりにカットしてお届けしてくれる。
が、このジャストカット無しを指定することで、長さ方向に少し伸びがある状態で届けられる。(指定したサイズより少し長くなる)
届いた後自分で長さをカットする必要があるが、その分少し値段が安くなる。
スライド丸ノコなど既に長さ方向をカットする手段を持っているなら、ジャストカット無し注文は値段を下げるために有効な手段だと思われる。
ちなみに僕はすべてジャストカット無しで注文した。
写真を送って次回5%OFF
あくまでも2回目以降でのマルトクショップ買い物に限定されるけど、マルトクショップで買った木材で作った写真と感想を送れば5%OFFにしてくれる(らしい)。
マルトクショップのトップページにこんなバナーがある。
あくまでも2回目以降の注文限定になってしまうけど、1度でもマルトクショップで注文してDIYをしたなら、ぜひマルトクショップさんに写真を送っておこう。5%OFFはけっこうでかいぞ(僕は初めての注文だったので適応できない)
ちなみにこの5%割引の適用を受けるためには注文時の備考欄に「施工例送付済み」と記入する必要がある。適用を受けるなら忘れずに記入しよう。
マルトクショップの弱点
マルトクショップは樹種の多さ、値段、ユーザーフレンドリーなインターフェースと優良なショップであることは間違いないが、買ってわかった大きなデメリットがある。
それは納期が長いことだ。
マルトクショップのトップページにも納期の目安が記載されているが
めっちゃ長い。18営業日。
営業日での表示なので実質1ヶ月ぐらいかかる。
僕も注文したのが年の瀬せまる12月27日だったけど、注文確認メールに記載された商品出荷予定日は1月26日〜29日。めっちゃ時間かかる。
材料がこないと作業もできないので、他のできることをしながら待っている状態だ。
この長い納期も考慮して計画をたてる必要がある。
でも集成材なら納期は短めのようなので、集成材を使うことを検討してもよいかもしれない。
(追記)
注文確認メールに記載されていた商品出荷予定日より1日早い1月25日に商品出荷連絡のメールが来た。
そして翌日の1月26日には自宅に商品が届いた。予定より早く届いたことに驚いたし少しでも早く届けてくれたのが本当にありがたかった。
マルトクショップすごいわ。
届いた木材は軽くサンドペーパーをかければ使えるレベル。これなら届いたあとすぐに使えそう。
まとめ
マルトクショップは無垢材を買いたいDIYerにとって心強い存在だが、うまく使いこなすためにコツは知っておいた方が良いと思われる。
脚の厚さや天板の厚さを23mmで統一するだけでも、材料費はけっこう安くなるはずだ。
そもそもマルトクショップに限らず、DIYをする上では効率の良い材料の取り方は常に意識することになってくる。
例えば箱物を作るときにベニヤ板なんかをよく使うと思うけど、ホームセンターに売っているのはサブロク板と呼ばれる910×1820のサイズがほとんど。
だから効率よく材料を使おうと思うと幅300なら3枚とれるし、450なら2枚、900なら1枚になる。この辺の数字をよく使うことになるし、700なんて中途半端な数字を使うと材料の無駄になる部分が多くなる。
そのへんのことを考えながら設計することが効率よくDIYをするコツになってくると思う。